また見てた―――

そんなことを考えながら彼女は視線を読んでいた本に戻す。
彼女の名は、佐藤ゆいこ。
見つめていた先には一人の男、名前も知らない彼につい目が行ってしまうのは
彼が取り立てて目立つという訳ではない、以前彼女がペンを落とした際に拾ってくれたのが彼だったからだ
それだけといってしまえばそうなのだが、何故か目で追ってしまうようで。
(……何やってんだろ…)
はあとひとつ小さくため息をつき彼女は読んでいた本を読み始める

*

―――誰かが見ている。

その前からなんとなく何かを感じ取ってはいたのだがそれが視線だと気づいたのはおととい。
しかしその視線をたどってみようとしても何も居なかった。
「なぁ、オレ何かしたっけ?」
目の前の狐目の男、高野に聞く、高野はちょっと考えるそぶりをするが、多分何も考えていないと思った。
「さぁ?わかんね。ナニナニ、悩み事かい竜次君?」
にやりと目を細めて目の前の親友が笑う。ううむと少し考えて切り出してみる
「いやーなんか最近視線…」
と言いかけて振り返る。何の変哲もない喫茶店の様子が見えただけだった。
「なーにぃ?ストキン?勘違いじゃないのー」
からからと目の前で笑う高野を殴りたくもなったが、八つ当たりしてもしょうがない。
「前からなんか変な感じがしてたんだけどさ、一昨日あたりに…」
「見られてる、と?」
微かに頷いて返事をする。高野がまた笑う
「前の女とかじゃねーの?」
「そんなことするわけ無いだろー?みんな新しい男くらい居るって」
苦笑するように笑う
「ま。気のせいでしょ」
「だなー…」
まぁ嫌がらせならそのうち飽きるだろうと安直に考えていた


そんなことは全く無かった。それどころか視線を感じている時間が増している気さえする
(誰なんだよ、いつまで見てんだおい!?)
とイライラしながら辺りを見回すが誰も見ている様子は無い
皆、友人と話したり、携帯を見たり、文庫本を読んでいたりとさまざまな時間をすごしている
背中に感じる視線を確認するように目だけを横に滑らせた。
(まだ見てんな…いち、にぃの…さんっ!)
ぐるっとその視線のほうを睨みつけるように勢いよく振り返る。
同時に視線が消える。幽霊でも見てるような感覚だ、薄気味悪い。
「何なんだよ…ったく。」
イライラと頭をかいてみるもそれで解決するわけではない、

**

また無意識のうちに見ていたのだが、背を向けている彼が突然ばっと振り返るのが遠くから見えた。
(……っ!?)
自分が見ていた事が解ったのか、ゆいこは自身の行動に驚くようにあわてて視線をそらす。
遠い場所にいるせいか彼はこちらに気づいてはいないようだった、彼はまたせをむけどこかへ歩き去ってしまった。

見てしまう理由はわからないが見つかりそうになったことが何故か少し彼女の不安になった
(…見るの止めなきゃ…)
頭の中で繰り返す。


彼女の中の小さな感情に気づくにはまだ時間が足りない。


***********************************************************
やっべ恥ずかしい!(イキナリなんですか)
いや〜まぁこれが始まりなんですよ、遠くから眺めてる感じで。
2人がきちんと出会うまでまだ2、3段階を踏んでいきます、いやマジに。そして無駄に長くなりそうです(笑/えん)
何年前の少女マンガですかなノリで進みますよ〜(何)
あ。ゆいちゃんと竜次君で書き方が違うのは私がイマイチゆいちゃんのキャラをつかめてないからです(ええ)
だから竜次君のとこだけ一人称書き…;

SEO 無料レンタルサーバー ブログ SEO